2011年度東海・東海第二発電所からのお知らせ
定期検査作業における1日の計画線量の超過について
当社、東海第二発電所(沸騰水型軽水炉、定格電気出力110万キロワット)は、第25回定期検査中のところ、7月7日(木)19時40分頃、原子炉格納容器内で制御棒駆動機構の取外し運搬作業を実施していた協力会社社員1名の電子式個人線量計の指示値が、3.22ミリシーベルト(以下、「mSv」という)となっていました。
当該作業員は、当該作業前に他の作業において0.08mSvの線量を受けていたことから、1日の線量としては、3.30mSvとなり、1日の計画線量である2.00mSvに対して、1.30mSv超えたことを確認しました。 当該作業は、6名で実施しておりましたが、他の作業員の指示値はいずれも1日の計画線量値※内でした。
推定原因
- (1)制御棒駆動装置外側遮へいの取り付けに必要な2種類(厚い遮へい、薄い遮へい)の遮へいのうち、厚い遮へいが準備されていなかった。
- (2)事前の確認において、厚い遮へいが準備されていないことが見逃された。
- (3)外側遮へいの厚いものが準備されていなかったことから、外側遮へいの薄いものが取り付けられた。
- (4)外側遮へいの薄いものが外れたため、作業手順にない、テーピング処理で取り付けようとした。
今後詳細な状況および原因の調査を行います。 また、定期検査中の協力会社、関係者に本事象と高線量区域内における過剰被ばく防止を注意喚起いたします。 なお、計画線量を超える被ばくをしましたが、身体に影響を与えるものではありません。
この情報は、原子力施設情報公開ライブラリーNUCIA(ニューシア)に登録しましたのでご覧ください。
- ※
- 1日の計画線量:法令では放射線業務従事者の線量限度(100ミリシーベルト/5年、且つ50ミリシーベルト/年)が定められている。このため、当社では1日の線量管理目安値を1ミリシーベルト/1日とし、きめ細かい放射線管理を行っているが、1ミリシーベルト/1日を越えることが予想される作業については、予め計画線量を設定し、労働基準監督署に届出を行っている。本作業に当たっては、周辺の環境を考慮し、所内基準に基づき、計画線量を2ミリシーベルト/1日として作業計画をたてていた。
添付資料:東海第二発電所:当該作業エリア
(2011年7月8日記載)
2012年3月5日記載)
このページでは、機器の軽度な故障等で、法令の定めでは国への報告の必要がなく、
トラブルとされ報共有化することが有益な情報でていない情報(保全品質情報※)等を掲載しています。