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2021年度東海・東海第二発電所からのお知らせ

東海第二発電所 取水口海水ポンプ槽内の排砂の実施について

 東海第二発電所(沸騰水型軽水炉、定格電気出力110万キロワット)は第25回定期事業者検査中のところ、補機冷却系海水系*1(以下、「ASW」という)の出口ヘッダー圧力が2021年8月から低下傾向を示しており、ASWポンプが設置されている取水口海水ポンプ槽内を調査した結果、砂の堆積を確認しました。
 このため、砂の堆積によりASWポンプの出口ヘッダー圧力が低下していると推定されることから、排砂作業を実施することとしました。
 取水口海水ポンプ槽の排砂作業にあたり、ダイバーによる入槽が必要であり、人身の安全を確保する観点で同槽に設置されている全てのポンプの停止が必要となります。
 停止が必要となるポンプには非常用ディーゼル発電機用海水ポンプが含まれることから、保安規定に基づき非常用ディーゼル発電機を12月11日に「計画的に運転上の制限外に移行*2」した上で排砂作業を実施し、12月17日に復帰する予定です。
 なお、夜間は排砂作業を行わないことから、同槽から取水する残留熱除去系海水系*3ポンプを使用し、定期的に使用済燃料プールの冷却を行う予定です。
 仮に排砂作業中に受電中の外部電源が停電した場合は、排砂作業を中断し、速やかに電源を復旧*4します。
 本作業による外部への放射性物質の放出はなく、環境への影響はありません。


*1 補機冷却系海水系
 発電所内の各機器に用いる原子炉補機冷却系やタービン補機冷却系の冷却水を海水で冷却するための系統である。なお、使用済燃料プール冷却系の冷却水として用いられる原子炉補機冷却系にも使用している。
*2 計画的に運転上の制限外に移行
 保安規定では、「予防保全を目的とした点検・保修を実施する場合」が定められており、計画的に待機除外(運転上の制限外へ移行)とすることが可能である。
*3 残留熱除去系海水系
 残留熱除去系海水系は、原子炉の停止後に発生する燃料の崩壊熱の除去を行う残留熱除去系を、海水で冷却する設備である。残留熱除去系は使用済燃料プールの冷却にも使用できる。
 なお、現在全ての燃料は、原子炉から取り出した上で、使用済燃料プールに保管している。
*4 速やかに電源を復旧
 現在、外部電源として154kV系送電線より受電しているが、154kV系送電線が停電した場合を想定し、275kV系送電線からの受電、非常用ディーゼル発電機を復旧しての受電、高圧電源車による受電を予め計画・準備している。

添付資料:東海第二発電所 取水口海水ポンプ槽断面図

(2021年12月10日記載)

 

このページでは、機器の軽度な故障等で、法令の定めでは国への報告の必要がなく、
トラブルとされていない情報(保全品質情報)等を掲載しています。

保全品質情報:国へ報告する必要のない軽微な事象であるが、設備の信頼性を向上させる観点から電力各社は
もとより、産官学で情報共有化することが有益な情報です。

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