2009年度敦賀発電所からのお知らせ
敦賀発電所1号機 蒸気乾燥器の点検結果について
【概要】
第32回定期検査中の敦賀1号機において、東海第二発電所の原子炉内構造物の蒸気乾燥器※1の外観点検において溶接部にひび状の指示模様が確認されたことを受け、蒸気乾燥器の外観点検を行ったところ、溶接部等計12箇所にひびが確認されました。その他、指示模様が1箇所確認されましたが、この部分は部品の密着部(隙間)でした。
これらについて評価した結果、蒸気乾燥器の機能や構造健全性に影響はなく、運転に支障はないものと判断しました。
この事象による周辺環境への影響はありません。
【詳細】
第32回定期検査中(2008年11月7日開始)の敦賀発電所1号機(沸騰水型軽水炉:定格電気出力35.7万キロワット)において、東海第二発電所の原子炉内構造物の蒸気乾燥器※1の外観点検において溶接部にひび状の指示模様が確認されたことを受け、蒸気乾燥器の外観点検を行いました。
その結果、溶接部等にひび12箇所(タイバー※2とフローバッフル※3との点付溶接部に3箇所、ジャッキングボルト※4の回り止め溶接部に3箇所、リフティングロッド※5の回り止め溶接部に3箇所、ドライヤユニットサイドプレート部※6に3箇所)が確認されました。その他、指示模様が1箇所(フローバッフル端部)確認されましたが、この部分は部品の密着部(隙間)でした。
これらのひび及び指示模様について評価した結果、蒸気乾燥器の機能や構造健全性に影響はなく、運転に支障はないものと判断しました。
なお、次回定期検査において当該部の外観点検を行います。
この事象による周辺環境への影響はありません
- ※1
- 原子炉で発生させた蒸気の湿分を除去するために原子炉圧力容器内上部に設置されている機器
- ※2
- 蒸気乾燥器のフードの上部を連結支持し、フードの倒れを防止するもの
- ※3
- 蒸気を仕切り、整流するための板
- ※4
- 蒸気乾燥器の水平レベルを建設時に現地にて最終微調整するためのボルト
- ※5
- 蒸気乾燥器を吊り上げるために使用する棒
- ※6
- 蒸気の湿分を除去するために設置されている波板を支持している板
添付資料:蒸気乾燥器溶接部点検状況
このページでは、機器の軽度な故障等で、法令の定めでは国への報告の必要がなく、
トラブルとされていない情報(保全品質情報※)等を掲載しています。
なお、定期検査中に発生した事象につきましては、「定期検査状況」に掲載しています。
- ※
- 保全品質情報:国へ報告する必要のない軽微な事象であるが、設備の信頼性を向上させる観点から電力各社はもとより、
産官学で情報共有化することが有益な情報です。