2009年度敦賀発電所からのお知らせ

敦賀発電所2号機　
スチームコンバータ加熱蒸気室フランジ保温材部からの蒸気漏れについて

【概要】

運転中の敦賀2号機で、1月6日、タービンの蒸気を利用して所内用の補助蒸気を発生する装置（スチームコンバータ^※1：タービン建屋1階）の加熱用蒸気室フランジ部保温材から、僅かな蒸気漏れと床面で水溜りがあることを発見した。
このため、同装置を蒸気・タービン系統から隔離するため、装置に供給している加熱用の蒸気量を低下させたところ、漏れは停止した。

その後、補助ボイラー^※2を起動し、同装置を隔離し、停止しました。
今後、当該部の点検を行います。

なお、本事象による周辺環境への影響はありません。

【詳細】

敦賀発電所2号機（加圧水型軽水炉：定格電気出力116万キロワット）は、定格熱出力一定運転中の2010年1月6日10時35分頃、タービン建屋1階（非管理区域）にあるスチームコンバータ^※1の保温材からもや状の蒸気が漏れており、保温材下方の床面に約40cm×40cm（約160cc）の水溜りがあることを運転員が発見しました。

スチームコンバータは、高圧タービンで使用した後の2次系蒸気（加熱蒸気）を利用し、廃棄物処理系や所内暖房等に使用する所内補助蒸気を発生させる装置で、漏れが認められた箇所は、加熱蒸気を供給している加熱蒸気室のフランジ部近傍でした。　

直ちに同装置周辺を立入禁止措置とするとともに、所内用補助蒸気を補助ボイラー^※2に切り替えるため、同装置へ供給している加熱蒸気量を低下させたところ、11時30分頃に、当該部からの蒸気漏れは停止しました。

当該部の保温材を取外し、フランジ部周辺の状況を確認したところ、フランジ下部を覆う保温材の内部が濡れていることが認められました。

その後、補助ボイラーへの切り替えの準備が整ったことから、18時25分から37分にかけて切り替え操作を行い、19時10分に同装置を隔離し停止しました。
今後、当該部の点検を行います。

なお、当該系統は二次系であり放射能は含まれておらず、本事象による周辺環境への影響はありません。

※1

プラント運転中に水を主蒸気やタービンの抽気から取り出した蒸気で加熱することで、暖房設備や廃棄物処理系等で使用する蒸気を発生させる装置。

※2

プラント停止中等に暖房設備や廃棄物処理系等で使用する蒸気を発生させるボイラー。

添付資料：スチームコンバータ系統概略図

このページでは、機器の軽度な故障等で、法令の定めでは国への報告の必要がなく、
トラブルとされていない情報（保全品質情報^※）等を掲載しています｡
なお、定期検査中に発生した事象につきましては、「定期検査状況」に掲載しています。

※

保全品質情報：国へ報告する必要のない軽微な事象であるが、設備の信頼性を向上させる観点から電力各社はもとより、
産官学で情報共有化することが有益な情報です｡