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2011年度敦賀発電所からのお知らせ

敦賀発電所2号機 排気筒ガスモニタの一時的な指示上昇について

概要

敦賀2号機は、漏えい燃料の特定調査を行うため、5月7日20時に原子炉を停止しました。その後、1次系にある化学体積制御タンク1の気相部(水素)にたまった放射性ガスをガス減衰タンクへ排出する作業を行っていた5月8日17時頃に、排気筒ガスモニタ2の指示値が僅かに上昇していることを確認しました。
調査の結果、この作業により放射性ガスが流れる機器や配管が設置されている部屋4に漏れた放射性ガスが排気筒から排出されたものと推定しました。
このため、当該作業を中断し、放射性ガスを溜めていたガス減衰タンク等を隔離した結果、19時50分頃までに排気筒ガスモニタの指示値は通常値に戻りました。今後、放射性ガスが室内に漏れた原因について調査を行います。 本事象による周辺環境への影響はありません。

 

詳細

当社、敦賀発電所2号機(加圧水型軽水炉:定格電気出力116万キロワット)は、漏えい燃料の特定調査を行うため、5月7日9時に出力降下を開始し、同日17時に発電を停止した後、同日20時に原子炉を停止しました。
その後、1次冷却水中の放射能濃度を低減させるため、1次系にある化学体積制御タンク1の気相部(水素)にたまった放射性ガスをガス減衰タンクへ排出する作業を行っていた5月8日17時頃に、排気筒ガスモニタ2の指示値が僅かに上昇(通常値約520cpm3から約560cpm、最大約610cpm)していることを確認しました。

調査の結果、この作業により放射性ガスが流れる機器や配管が設置されている原子炉補助建屋補機室4の換気放射線モニタの指示値が上昇していることが確認されたことから、室内に漏れた放射性ガスが換気系を通じて排気筒から排出されたものと推定しました。 このため、17時14分に化学体積制御タンクからガス減衰タンクへの弁を閉じて当該作業を中断するとともに、19時28分に当該作業により発生した放射性ガスを溜めていたガス減衰タンクを隔離しました。その結果、19時50分頃までに換気放射線ガスモニタおよび排気筒ガスモニタの指示値はいずれも通常値に戻りました。今後、放射性ガスが室内に漏れた原因について調査を行います。

今回、排気筒から放出された放射性気体廃棄物の量は、約4.1×109Bq5と評価し、保安規定に基づく敦賀発電所の希ガス6の放出管理目標値(1.7×1015Bq/年)に比べ約40万分の1と十分低い値でした。また、敦賀発電所周辺に設置している環境放射線監視用モニタリングポストの指示値は平常値と変わりはありません。

なお、本事象による周辺環境への影響はありません。

※1
化学体積制御系の設備で、原子炉容器や配管内の1次冷却材の量を調整するためのタンク。
※2
運転に伴って発生する放射性気体廃棄物(希ガス)を監視するモニタ。原子炉格納容器および原子炉建屋、原子炉補助建屋からの排気を監視している。
※3
1分間に測った放射線の数を表す単位。 
※4
水素再結合ガス圧縮装置、水素再結合装置、ガス減衰タンク等が設置されている部屋。
※5
賀2号機の放射性気体廃棄物(希ガス)年度放出実績では、平成20年度は検出限界未満、平成21年度は7.4×108Bq。
※6
ウランの核分裂反応で生成するキセノン等のガス。

添付資料:排気筒ガスモニタの一時的な指示値の上昇について

(2011年5月9日掲載)

 

このページでは、機器の軽度な故障等で、法令の定めでは国への報告の必要がなく、
トラブルとされていない情報(保全品質情報)等を掲載しています。
なお、定期検査中に発生した事象につきましては、「定期検査状況」に掲載しています。

保全品質情報:国へ報告する必要のない軽微な事象であるが、設備の信頼性を向上させる観点から電力各社はもとより、
産官学で情報共有化することが有益な情報です。

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