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2011年度敦賀発電所からのお知らせ

敦賀発電所1号機 濃縮廃液貯蔵タンク(D)タンクベント配管からの析出物について

概要

敦賀1号機は、第33回定期検査中の2011年6月18日、巡視点検において、新廃棄物処理建屋地下1階濃縮廃液貯蔵タンク※1(D)室内の床面に滴下跡を確認し、その上部にあるタンクベント2配管に乾燥した析出物が付着していることを確認しました。床面の滴下跡および析出物の放射能測定の結果、検出限界値未満でした。 
析出物を分析した結果から、同タンク内廃液と同様の薬品成分(硫酸イオン等)であることを確認しました。また、当該配管肉厚測定の結果、析出箇所近傍の 配管に減肉やさらに1箇所の析出を確認しました。
析出物は、同タンク内の硫酸イオンを含む気体が当該配管に流れ、配管の腐食が進展、貫通して、その箇所からしみ出たものが乾燥し析出したものと推定しました。
現在、析出物があった箇所について養生しており、今後、新しい配管に取り替えます。

本事象による周辺環境への影響はありません。

 

詳細

敦賀発電所1号機(沸騰水型軽水炉:定格電気出力35万7千キロワット)は、第33回定期検査中の2011年6月18日、巡視点検において、新廃棄物処理建屋地下1階濃縮廃液貯蔵タンク1(D)室内の床面に滴下跡(約30cm×約30cmの範囲に数滴の滴下跡が点在。)を確認しました。 このため、その上部を確認したところ、当該タンクに接続されているタンクベント2配管(直径:約20cm)に乾燥した析出物が付着していることを確認しました。なお、床面の滴下跡および析出物の放射能測定の結果、検出限界値未満でした。
当該タンクベント配管の析出物が付着していた箇所を養生し、応急処置を行いました。 析出物を分析したところ、同タンク内廃液と同様の薬品成分(硫酸イオン等)でした。
また、当該箇所近傍の配管肉厚を測定した結果、配管の底部に減肉を確認しました。この作業時に当該箇所の近傍でさらに1箇所の析出を確認したため、同様の処置を行いました。
これらのことから析出物は、濃縮廃液貯蔵タンク内の硫酸イオンを含む気体が当該配管に流れて付着したことにより腐食が進展、貫通して、貫通箇所からしみ出したものが乾燥し析出したものと推定しました。
今後、腐食の認められた配管を新しいものに取り替えます。

なお、本事象による周辺環境への影響はありません。

 
1: 原子炉給水中のイオン不純物を低減するための復水脱塩装置を設置している。これらの樹脂等は長期間の使用により能力が低下するため薬品により再生を行い、能力を維持します。再生により発生した廃液(硫酸イオン等)は、廃液濃縮器で濃縮し、濃縮廃液貯蔵タンクに受入れます。
2:新廃棄物処理建屋に設置されている各タンクの気相部をファンにて吸引し、フィルターを通して排気する系統。タンク内を微負圧とすることで、放射性物質がタンク室内に漏れ出すことを防止している。

(2011年7月12日記載)

 

このページでは、機器の軽度な故障等で、法令の定めでは国への報告の必要がなく、
トラブルとされていない情報(保全品質情報)等を掲載しています。
なお、定期検査中に発生した事象につきましては、「定期検査状況」に掲載しています。

保全品質情報:国へ報告する必要のない軽微な事象であるが、設備の信頼性を向上させる観点から電力各社はもとより、
産官学で情報共有化することが有益な情報です。

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