2009年度東海・東海第二発電所からのお知らせ
東海第二発電所
可燃性ガス濃度制御系(B)再循環流量計の不具合について
東海第二発電所(沸騰水型軽水炉、定格電気出力110万キロワット)は定格熱出力一定運転中のところ、6月5日、可燃性ガス濃度制御系*1(B)の中央制御室内に設置されている再循環流量計の指示値(通常は「0」を指示)が変化していることを監視にて確認しました。
このため、流量計の指示値の変化について継続的に監視を行なってきましたが、流量計に不具合が発生している可能性が否定できないことから、6月8日、保安規定に定める運転上の制限*2の逸脱を宣言し、保安規定で要求されている必要な措置*3を講じ原因を調査してまいりました。
その結果、当該流量計の取出し配管内で凝縮した水分により、一時的な閉塞が原因で流量計の指示値に変化が発生したものと推測したことから、当該流量計の取出し配管内部を清掃しました。
その後、可燃性ガス濃度制御系(B)の健全性確認試験を行い、流量計の指示値に問題がないことを確認したことから、6月12日21時02分、運転上の逸脱の宣言を解除しました。
なお、本事象による外部への放射性物質の影響はありません。
この情報は、原子力施設情報公開ライブラリーNUCIA(ニューシア)に登録しましたのでご覧ください。
- ※1
- 可燃性ガス濃度制御系
原子炉冷却材喪失事故時に発生する可燃性ガス(水素、酸素)が原子炉格納容器内に溜まり、水素と酸素が反応して燃焼を起こす事を防ぐため、水素・酸素ガス濃度を制限値以下になるよう処理する装置。1系統で100%容量をもつ独立したA系、B系の2系統で構成されている。 - ※2
- 運転上の制限
保安規定では原子炉の運転に関し、「運転上の制限」や「運転上の制限を満足しない場合に要求される措置」等が定められており、運転上の制限を満足しない場合には、要求される措置にもとづき対応することになっている。 - ※3
- 必要な措置
他の1系列(A系)が動作可能であることを確認すること。
(2009年6月15日記載)
(2009年7月 1日更新)
このページでは、機器の軽度な故障等で、法令の定めでは国への報告の必要がなく、
トラブルとされていない情報(保全品質情報※)等を掲載しています。
- ※
- 保全品質情報:国へ報告する必要のない軽微な事象であるが、設備の信頼性を向上させる観点から電力各社はもとより、
産官学で情報共有化することが有益な情報です。