2007年度敦賀発電所からのお知らせ
敦賀発電所1号機
使用済燃料貯蔵池冷却系プリコートポンプ
出口流量計からの水漏れについて
敦賀発電所1号機(沸騰水型軽水炉:定格電気出力35万7千キロワット)は、運転中の2007年11月11日7時59分頃、送電線(275kV敦賀線1号)への落雷が発生した際、プラントの運転への影響はなかったが、所内電源系で瞬時的な電圧低下があったことにより、運転中の使用済燃料貯蔵池冷却系のフィルタ制御装置で「シーケンサ※1異常」警報が発報しました。
これにより、運転状態にあった使用済燃料貯蔵池冷却系のポンプBに加え、待機状態にあったプリコートポンプ※2が自動起動しました。
自動起動したプリコートポンプを停止する操作の過程で、10時頃、プリコートポンプ出口流量計※3の上部フランジ部分から水が漏れていることを運転員が発見しました。また、同時刻に当該流量計が設置されているエリアの床漏えい警報が発報しました。
このため、当該流量計の出入口弁を閉止し、水漏れを停止しました。
漏えいした水の量は約100リットル程度で、すべて回収しました。
なお、漏えい水の放射能濃度は検出限界値未満でした。
その後、当該流量計の外観を点検したところ、上部フランジ部に装着されているパッキンの一部が所定の位置からずれており、当該個所から水が漏れたものと判明しました。
現在、当該流量計を取り外し、パッキンの一部が所定の位置からずれた原因を調査しています。
なお、本事象による周辺環境への影響はありません。
- ※1
- シーケンサ
フィルタ廻りに設置されている弁やプリコートポンプの状態を要求されているモードに合わせて自動的に切替える装置 - ※2
- プリコートポンプ
使用済燃料池の冷却水中に含まれる固形不純物を吸着するために用いるろ過剤をフィルタエレメントに付着させる(プリコート)際に使用するポンプで、フィルタ出口流量が低下した場合にはフィルタに付着しているろ過剤の剥離を防止するために自動起動する。 - ※3
- プリコートポンプ出口流量計
透明なテーパー管を上下からフランジにて締付けて固定している流量計で、テーパー管とフランジ部との間にはパッキンが装着されている。
添付資料:使用済燃料貯蔵池冷却系概略系統図
このページでは、機器の軽度な故障等で、法令の定めでは国への報告の必要がなく、
トラブルとされていない情報(保全品質情報※)等を掲載しています。
なお、定期検査中に発生した事象につきましては、「定期検査状況」に掲載しています。
- ※
- 保全品質情報:国へ報告する必要のない軽微な事象であるが、設備の信頼性を向上させる観点から電力各社はもとより、
産官学で情報共有化することが有益な情報です。