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2008年度敦賀発電所からのお知らせ

敦賀発電所1号機
燃料貯蔵池冷却系ドレン弁交換作業中の水漏れおよび被水について

敦賀発電所1号機(沸騰水型軽水炉:定格電気出力35万7千キロワット)は、運転中の2008年10月28日、原子炉建屋3階において燃料貯蔵池冷却系のドレン弁(以下、当該弁という)交換作業を行っていた協力会社作業員2名が、弁上流側配管(以下、当該ラインという)の切断作業を開始したところ、配管内部に溜まっていた系統水が切断口より飛散し、水滴が作業員2名の顔と体の一部にごく僅かかかりました。

直ちに切断作業を中断し、配管より流出する溜まり水をビニール袋に受けるとともに、作業員2名について汚染検査を行い、身体に汚染がないことを確認しました。

なお、ビニール袋を交換する際、約1㍑の水が床面にこぼれましたが、総放射能量は約7.9×103Bqで、法令報告基準値*1の約500分の1程度でした。

今回の作業状況を調査したところ、以下のことがわかりました。

  • 作業前に作業担当部署が運転担当部署に対し、隔離依頼*2を行った際に、当該ラインは定検中にしか使用しないため、水が溜まっていないと思い込み、当該弁について、水抜きのための開操作を依頼しなかった。しかし、弁交換後に開閉確認を行う必要があるため、作業担当部署が当該弁を操作することの許可を求める「特別承認*3」の申請を行った。
  • 隔離依頼を受けた運転担当部署は、当該ラインの水抜きが必要との認識はあったものの、作業担当部署から申請された当該弁の「特別承認」は、作業担当部署で水抜きを行うために申請したものと思い込み、確認を行わなかった。

このことから、当該ラインの水抜きができなかったのは、作業担当部署と運転担当部署の「特別承認」に対する認識が違ったことと判明したため、対策として、作業担当部署が「特別承認」を要求するときは、その目的を明記して申請すること、系統隔離を依頼する時には作業担当部署と運転担当部署が必ず打合せを行い、系統状態や作業の進め方について、お互いの認識合わせを行うこと等の再発防止対策を図ることとしました。

なお、本事象による周辺環境への影響はありません。

※1
:法令報告基準値3.7×106Bq
※2
:作業ができるように、作業箇所に繋がる弁を閉し、系統から切り離す操作。
※3
:作業担当部署から「特別承認」の要求がある場合、他の系統への影響が なく、安全上問題ないと判断される場合に限り、操作許可札を発行している。

添付資料:使用済燃料貯蔵池冷却系ドレン配管切断時の水漏れおよび被水状況図

 

このページでは、機器の軽度な故障等で、法令の定めでは国への報告の必要がなく、
トラブルとされていない情報(保全品質情報)等を掲載しています。
なお、定期検査中に発生した事象につきましては、「定期検査状況」に掲載しています。

保全品質情報:国へ報告する必要のない軽微な事象であるが、設備の信頼性を向上させる観点から電力各社はもとより、
産官学で情報共有化することが有益な情報です。

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