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2009年度敦賀発電所からのお知らせ

敦賀発電所2号機
原子炉格納容器エアロック内側扉均圧弁の不具合について

【概要】

運転中の敦賀発電所2号機において、2009年8月7日に行った原子炉格納容器エアロック※1の漏えい率検査で、エアロックの内側扉にある均圧弁※2から僅かな空気の漏れが確認されました。このため、8月11日に当該均圧弁を予備品に取り替え、再度漏えい率検査を実施し、健全な状態に復帰しました。

なお、今回の事象において、内側扉の均圧弁に漏れがある状態で、作業のため外側扉を一時的に「開」とした(8月7日)ことから、8月10日、保安規定の運転上の制限 ※3 を満足していない(「エアロックが動作可能でない※4」)と判断しました。

 

【詳細】

敦賀発電所2号機(加圧水型軽水炉:定格電気出力116万キロワット)は、運転中の2009年8月6日に、原子炉格納容器エアロック※1の漏えい率検査(6ヶ月毎に実施)として、エアロック内(内側扉と外側扉の間)を空気で加圧し、圧力の変化を監視していたところ、圧力の降下が見られた。このため、内側扉および外側扉のシート部に異常がないことを確認した上で、8月7日、再度漏えい率検査を実施しました。

検査の結果、圧力降下が再び認められたことから、エアロック内を加圧した状態で扉および均圧弁等の外観点検を行ったところ、エアロック内側扉の均圧弁※2から僅かに空気が漏れ出ていることが確認されました。このため、外側扉および外側扉の均圧弁に漏れの無いことを確認し、外扉を施錠して通行禁止の措置を行いました。
対策として、8月11日に内側扉の均圧弁を予備品に取り替え、エアロックの漏えい率検査を行い漏れのないことを確認し健全な状態に復帰しました。

なお、8月7日、内側扉の均圧弁に漏れがある状態において、検査のため内側扉を固定していた治具を取外す作業のため一時的に外側扉を開放しましたが、この間は「エアロックが動作可能でなかった※4」とし、8月10日に保安規定の運転上の制限※3を満足していない状態であったと判断しました。

今回の事象において、プラントの運転状態および周辺環境への影響はありませんでした。
現在、エアロック内側扉の均圧弁に漏れが生じた原因について調査中です。

※1
原子炉格納容器への人の出入口として設けているもの。二重扉式の気密構造で、両方の扉が同時に開かないようインターロックを設けている。
※2
エアロックの扉が圧力差によって急激に動作しないよう、エアロック内と扉(内・外)の外側との空気圧をバランスさせるためのもの。扉の開放操作時に駆動する機構(リンク機構)を備えている。
※3
多重の安全機能を確保するため、予備も含めて動作可能な機器(ポンプ等)の必要台数が定められているものである。一時的にこれを満足しない状態が発生すると、運転上の制限からの逸脱を宣言し、予め定められた時間内に修理等を行うことが求められる。なお、定められた時間内に当該機器を復旧させるか、または出力低下などの予め定められた措置を講ずれば、安全上問題となるものではない。
※4
保安規定では、「エアロックが動作可能であること」を運転上の制限として定めている。この動作可能とは、エアロックのインターロックが健全であること、及びエアロックが閉止可能(閉止状態であることを含む)であることとしており、今回はこれを満足していないと判断した。

添付資料:原子炉格納容器エアロック概略図

 

 

このページでは、機器の軽度な故障等で、法令の定めでは国への報告の必要がなく、
トラブルとされていない情報(保全品質情報)等を掲載しています。
なお、定期検査中に発生した事象につきましては、「定期検査状況」に掲載しています。

保全品質情報:国へ報告する必要のない軽微な事象であるが、設備の信頼性を向上させる観点から電力各社はもとより、
産官学で情報共有化することが有益な情報です。

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