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事業概要Outline of business

(2021年3月31日現在)

事業の経過及びその成果 


2020年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、企業収益が大幅に減少し雇用情勢が悪化するなど、厳しい状況で推移いたしました。
 
 当社におきましては、昨年度に引き続き当年度も既設発電所が年度を通して全て停止しておりました。
 
 当年度の収支につきましては、電気事業営業収益945億19百万円、これに財務収益等95百万円を加え、経常収益合計は946億14百万円となり、支出面では、業務各般にわたる徹底した合理化、効率化の推進による諸経費の縮減に努めました結果、経常費用合計は873億20百万円となりました。以上により、経常利益は72億94百万円となり、特別損失の計上及び法人税控除後の当期純利益は26億5百万円となりました。
 
 当社は安全第一を事業運営の礎とした上で、既設発電所の稼働を目指し、東海第二発電所の安全性向上対策工事を着実に進めるとともに、新規制基準適合性に係る同発電所の特定重大事故等対処施設の審査及び敦賀発電所2号機の審査への対応を進めてまいりました。さらに廃止措置事業、福島第一原子力発電所廃炉協力においても成果を挙げてまいりました。
 
 まず既設発電所の運営につきましては、東海第二発電所の安全性向上対策工事は、新型コロナウイルス感染症の予防・拡大防止を徹底した上で、防潮堤設置工事を中心に受電会社の資金的協力の下、各種の工事を着実に進めております。また、特定重大事故等対処施設に係る審査への対応を着実に進めております。茨城県や東海村を始めとする各自治体に対しては、6市村との連絡会の開催や発電所の視察などを通じて安全性向上対策工事に係る状況説明を行うとともに、茨城県による独自の安全性検証への対応、各自治体における実効性のある避難計画の策定に向けた事業者としての対応及び地域の皆様にご理解いただくための活動等の取組みを鋭意進めております。
 
 なお、本年3月に水戸地方裁判所において東海第二発電所の運転差止請求を認容する判決が出され、当社は東京高等裁判所へ控訴いたしました。控訴審において、原判決を取り消していただけるよう全力を尽くしてまいります。
 
 敦賀発電所2号機の敷地内破砕帯の審査につきましては、当社が提出した資料において従前の記載を一部変更したことに対し、原子力規制委員会から不適切である旨指摘がありましたが、当社から経緯や元データを提出し説明を行った結果、審査が継続できる状況になったことを原子力規制委員会に確認いただきました。引き続き敷地内破砕帯と地震動評価の審査への対応を進めてまいります。なお、審査と並行して進められている原子力規制検査において記載の変更に係る原因分析等の説明を着実に進めてまいります。
 
 当社は、これらの発電所における安全性向上対策工事や原子力防災対策の更なる強化に引き続き取り組むとともに、これらの取組みを地域の皆様を始めとする関係者の方々にご理解いただき、信頼関係を一層強化するための諸活動を積極的に推進してまいりました。
 
 また、原子力の安全確保に関するリスクマネジメントや安全文化の継続的改善などの原子力の自主的かつ継続的な安全性向上への取組みを経営トップのコミットメントの下で推進し、改善してまいりました。
 
 敦賀発電所3,4号機の増設計画につきましては、第5次エネルギー基本計画において引き続き原子力発電は「重要なベースロード電源」と位置付けられており、また国の長期エネルギー需給見通しにおける「原子力発電比率20~22%」を2030年度以降も維持するには新増設、リプレースが必要であり、引き続き国のエネルギー政策や安全規制の動向を注視しながら、より一層安全性の高いプラントの実現を目指し検討を進めております。
 
 福島第一原子力発電所廃炉への協力につきましては、わが国の原子力発電を今後も推進していくため福島第一原子力発電所の安定化が重要との認識の下、積極的に協力してまいりました。協力に当たっては、当社の廃止措置経験を活かすことのできる廃棄物管理、放射線・化学管理を中心に受託業務を実施いたしました。
 
 東海発電所の廃止措置につきましては、原子炉領域の安全貯蔵に加え、熱交換器本体など原子炉領域以外の解体撤去工事を継続している中、当年度におきましては原子炉サービス建屋の一部解体撤去工事を実施いたしました。また、東海発電所から発生する低レベル放射性廃棄物のうち放射能レベルが極めて低いもの(L3)の埋設施設の設置に係る第二種廃棄物埋設事業許可取得のための審査に対し、的確に対応いたしました。敦賀発電所1号機の廃止措置につきましては、解体工事を継続しており、当年度におきましては屋外施設のうち水素・酸素発生装置解体工事を実施いたしました。また、米国エナジーソリューションズ社の廃止措置ノウハウの活用と同社との連携を視野に入れた将来の事業化について検討を進めております。さらに、国内の電力会社の廃止措置に向けた技術支援等を実施しております。
 
 原子力緊急事態支援組織につきましては、夜間休祭日も含めて出動態勢を維持するとともに、協定事業者の原子力防災要員に対する操作訓練等を継続して実施しております。
 
 リサイクル燃料貯蔵株式会社が青森県むつ市で実施しております使用済燃料の中間貯蔵事業につきましては、同社により新規制基準適合性審査への対応が進められてきたところ、同社は昨年11月に事業変更許可を取得するとともに、本年2月に工事計画変更認可申請を行いました。当社は引き続き支援を行ってまいります。
 
 原子燃料サイクルにつきましては、日本原燃株式会社が使用済燃料再処理機構から受託して進める再処理等の事業について、同社により新規制基準適合性審査への対応が進められてきたところ、同社は昨年7月に再処理の事業変更許可を取得するとともに、昨年12月に工事計画変更認可申請を行いました。当社は引き続き電力各社と協調して協力を継続しております。高速増殖炉の開発につきましては、電力各社と共に日本原子力研究開発機構が実施している高速増殖炉サイクルの実用化に向けた研究開発への協力を進めてまいりました。また廃止措置が進められている高速増殖原型炉「もんじゅ」についての協力を電力各社と共に実施しております。

 

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