パイオニア企業としてAs a Pioneer in Nuclear Generation
海外における事業の推進や将来の原子力発電の研究開発に取り組んでいます
当社は、世界的な原子力発電の導入の動きの中で、これまでの技術や経験を基盤とした国際事業を推進しています。
また、将来の原子力発電の研究開発に取り組んでいます。
- 国内の原子力発電所の先駆けとなる発電所を建設し、運転しています。
- エネルギーセキュリティーへの貢献と低炭素社会の実現に取り組んでいます。
- 原子力発電の新しい課題に挑戦し続けています。
- 半世紀に亘り蓄積してきた原子力発電技術を基盤に、 新興諸国への技術支援などを行っています。
海外における事業の推進
英国の新規原子力発電所建設プロジェクトへの協力
当社は、2016年7月7日、株式会社日立製作所と英国のホライズン社との間で、ホライズン社が2020年代前半の運転開始をめざし、英国アングルシー島のウィルヴァ・ニューウィッドで開発を進めているABWR(改良型沸騰水型原子炉)の新規原子力発電所建設プロジェクト(ホライズン・プロジェクト)に関し、許認可段階における協力協定を締結しました。
今後は、本協定に基づき、ウィルヴァ・ニューウィッドにおける原子力発電所の建設費評価やEPC(設計・調達・建設)契約締結に向けた作業、サイトライセンス、ssPCSR(建設前安全性影響評価報告書)を含む許認可取得、試運転の計画、運転開始後の各種メンテナンス計画の策定などの協力を進めていきます。ホライズン社、日本原電、日立が英国の新規原子力発電所建設に関し、許認可段階における協力協定を締結
また、2017年4月13日には、ホライズン・プロジェクトに対する新たな協力の形として、当社とExelon Generation, LLC(エクセロン社)及び関連会社であるExelon Generation Ltd.との間で合弁会社「JExel Nuclear株式会社(ジェクセル社)」を設立しました。
ジェクセル社は、当社の長年に亘る原子力発電所の運転経験により培った技術力と、エクセロン社の優れた安全性と高い稼働率を実現させる運転管理モデル(ENMM)を活用し、ホライズン・プロジェクトに対し、運転保守に係るアドバイザリー業務を実施していくこととしています。
日本原子力発電とエクセロン社による英国原子力発電所新設プロジェクトに向けた合弁会社の設立について

日立製作所・ホライズン社との
協力協定の調印式

ジェクセル社設立式
ベトナムでの原子力発電導入プロジェクトへの貢献
当社は、ベトナムにおける原子力発電導入プロジェクトに関し、2011年9月からニントゥアン省第2サイトにおける原子力発電導入可能性調査(FS:Feasibility Study)を実施し、2016年2月に業務を完了しました。
このFSは、海外の原子力発電導入に関する日本初の業務となり、現地での気象、海象、地形、地質などの調査を行うとともに、その結果を基にした「適地性評価」や、原子力発電所の基本設計、炉型評価、経済・財務分析などによる「プロジェクトの成立性評価」などを実施しました。
また、当社は長年ベトナムに対する人材育成に協力しており、これまでに200名以上の研修生を受け入れています。

日本初の海外原子力発電所建設に向けたFS契約締結
(2011年9月28日 ベトナム電力公社とFS契約に調印)

ベトナム電力公社職員研修の受け入れ
カザフスタン、タイへの技術協力
また、タイにおける原子力発電導入プロジェクトに対しても、2010年11月にタイ電力公社との技術協力協定を締結し、協力を継続しています。

カズアトムプロム社との覚書の締結
原子力発電の導入を予定している途上国の人材育成支援
原子力発電を計画あるいは今後導入を検討しているアジア諸国などを中心として専門家や研修生を受け入れ、原子 力発電に係る研修を行い、人材育成を支援しています。 毎年、当社は、電力会社を代表して国際協力機構(JICA) の原子力発電に関する研修を実施しており、1985年度か ら2010年度までに計23カ国、153名を受け入れました。

JICA研修生 受入実績(積上げ累計)

JICA研修生 受入実績国
高速増殖炉(FBR)研究への協力
、高速炉サイクルについては、長期にわたるエネルギーの確保の観点から、資源制約を解消しうる将来の有力な選択肢の一つであると考えています。
日本原子力研究開発機構(JAEA)の高速増殖原型炉も んじゅについては、2016年12月21日の原子力関係閣僚 会議において廃炉が決定されましたが、同日まとめられ た「高速炉開発方針」において、改めて高速炉開発の重 要性が確認されています。
当社では、FBRと原子燃料サイクルの整合性のとれた 経済性の高いシステムを目指して、実用化に向けた技術 開発を進めています。そのため、電力会社と電源開発 の窓口として、国際協力を活用しFBR開発を行っている JAEAに協力しています。

高速増殖炉プラント(実用炉)イメージ図
(9電力会社、電源開発(株)および当社が実施した
FBR電力共通研究)