東海第二発電所 中央制御室火災を踏まえた
再発防止対策及び安全管理の徹底について
当社は、東海第二発電所において火災が続いたことを受け、火災の発生防止のための組織的な取り組み強化を行い、再発防止に取り組んできました。
この取り組みを進めている中、2025年2月に東海第二発電所の中央制御室において火災を発生させたことを踏まえ、茨城県より「火災対策の徹底について(厳重注意)」、東海村より「安全管理の徹底について(要請)」の文書を受領しました。
当社は、茨城県及び東海村に、根本原因分析及びこれまでの火災防止対策に対する検証の2つの評価プロセスをもとに再発防止対策及び安全管理の徹底について検討を進め、2025年3月28日に初回報告を行いました。
その後、組織要因を含む根本原因分析及びこれまでの再発防止対策について不足していた点がなかったか、火災防止の観点のみならず作業における安全管理の確保についても不足がなかったか等の深掘りを含めた検証を行い、その内容を再発防止対策の方針として取り纏め、2025年6月13日に「中間とりまとめ」としてご報告しました。
2025年8月8日に、中間とりまとめにおける再発防止対策の方針に基づき、具体的な実施計画を含めた再発防止対策及び安全管理の徹底について茨城県及び東海村に最終報告を行いました。なお、取り纏めにあたっては、2025年5月30日に発生した原子炉建屋地下1階 溶接用ケーブル(接地線)からの火災についても追加検証を行い、再発防止対策を立案しています。
今後、組織力の向上と安全文化の改善により安全管理を徹底するとともに、対応状況や安全に対する当社全般の取り組みを積極的に公開することで、地域の皆さまの信頼の回復に努めてまいります。
再発防止対策の検討方針及び構成
- 中央制御室内制御盤における火災に対する根本原因分析及びこれまでの火災防止対策に対する検証の二つの評価プロセスを基に、外部の専門家によるレビューも受け、再発防止対策の方針を取り纏めました。(図1)(2025年6月13日に「中間とりまとめ」として報告)
- 2025年5月30日に発生した原子炉建屋地下1階 溶接用ケーブル(接地線)からの火災についても追加検証を行い、再発防止対策に反映しました。
- 「安全な組織管理体制の再構築」に向けた再発防止対策の構成は、「安全な組織管理体制の再構築」の根幹となる安全最優先の行動原則の徹底(①)及びリスクマネジメント・作業の変更管理(②)と、これを支える「安全な組織管理体制を支える仕組みの構築」(③④⑤⑥)からなり、これにより、火災発生防止はもとより発電所の安全運営に寄与する自主的・継続的な改善を行ってまいります。(図2)
再発防止対策(再発防止対策の方針及び具体的な実施計画)
再発防止対策は実施していく中で、その実効性を評価し、実施計画の統合・拡充を含めた見直しを行い、継続的に改善を図ります。(青字は早期に取り組む重要な対策)
早期に取り組む再発防止対策(具体的な実施計画)
以下に示す実施計画は、安全最優先の行動原則の徹底において重要な事項として早期に取り組んでいます。
組織力の向上と安全文化の改善による安全管理の徹底
- 外部専門家や地域の方々からの助力を得て再発防止対策を策定しました。
- 持続的な安全管理体制の維持及び向上のため、再発防止対策を継続することはもとより、今回の検討の中で得られた以下の心構えを社員全員の組織文化とすることが重要と認識しています。
- これらを継続的に実施・評価・改善することで、当社の組織力の向上、更には安全文化の改善を図り、安全管理の徹底を浸透させてまいります。