敷地内破砕帯に係る論点と当社の対応
用語集
用語 |
説明 |
参考 |
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断層 | 地下の地層や岩盤がずれ動いた跡。 | |
活断層 | 断層の中でも、過去に繰り返し活動し、将来も活動して地震を発生させる可能性のある断層を「活断層」という。 | |
破砕帯 | 岩盤中の割れ目で、熱水の影響などによって周囲の岩盤よりぜい弱になっているもの。古い時代の断層活動などで生じたものも含む。活断層の一部とは限らない。 | |
将来活動する可能性のある断層等 | 原子力規制委員会の新規制基準で定義されているもので、「後期更新世以降(約12~13万年前以降)の活動が否定できない断層等」とされており、①震源として考慮する活断層、②地震活動に伴って永久変位が生じる断層、③支持地盤まで変位及び変形が及ぶ地すべり面を含むとしている。原子力規制委員会は、「将来活動する可能性のある断層等」を「活断層等」と略して使用している。 | |
第四紀層 | 地質時代のひとつで、約260万年前から現在までの期間の地層であり、岩盤の上に堆積。後期更新世以降の地層を含む。 | 後期更新世とは |
MIS | Marine Isotope Stage:海洋酸素同位体ステージ 氷期と間氷期の周期的な繰り返しに数字を付けて整理したもので、新しいものから順に氷期に偶数番号、間氷期に奇数番号を付与している。 |
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上載地層法 | 破砕帯を覆う地層(上載地層)の年代を特定することにより、破砕帯の活動時期を判断する方法のこと。 | 活断層の評価方法(上載地層法) |
露頭 | 地層・岩石が露出している場所のこと。 | |
断層岩 | 地下の断層がずれ動いたときの力によって形成された岩の総称。 | |
断層ガウジ、カタクレーサイト | 断層岩の中で、手でこわせるほど軟弱で粘土状の細粒な基質部が多いものを断層ガウジ(fault gouge) 、断層ガウジに比べて基質が少なく角礫状の岩片が多いものを断層角礫(fault breccia)、 これらに対して、基質と岩片が固結しているものを破砕岩またはカタクレーサイト(cataclasite)と呼ぶ。 |
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断層変位 | 地層や地盤の一部に生じる(生じている)ずれ、食い違いのこと。 | 地層・地盤のずれ、食い違い |
正断層、逆断層、横ずれ断層 | 断層面を挟んで浅い側を「上盤」、深い側を「下盤」と呼ぶ。断層面を境として両側のブロックが上下方向に動く場合を「縦ずれ断層」と呼ぶ。「縦ずれ断層」のうち、上盤側がずり下がる場合を「正断層」、のし上がる場合を「逆断層」という。
一方、断層面を境として両側のブロックが水平方向に動く場合を「横ずれ断層」と呼び、断層面に向かって相手側のブロックが右に動く場合を「右横ずれ断層」、左に動く場合を「左横ずれ断層」と言う。 日本の内陸地震では、中部地方から西日本にかけては横ずれ断層型が多く、東北地方などの北日本では逆断層型が多いと言われている。 |
正断層・逆断層・横ずれ断層 |
ピット調査/ トレンチ調査 | 地表から地面を開削して、破砕帯と上載地層との関係を調べる調査であり、比較的小規模のものをピット調査、比較的大規模なものをトレンチ調査と呼んでいる。 | |
調査坑調査 | 地表から立坑(鉛直方向のトンネル)を掘削し、必要に応じて横坑(水平方向のトンネル)を掘削し、目的の箇所で破砕帯等を観察する調査方法のこと。 | |
火山灰による地層の年代分析 | 【美浜テフラ(Mh)】福井県美浜町気山の気山層の露頭から発見された火山灰のこと。当社の調査や文献での知見を踏まえて、美浜テフラが約12.7万年前に広範囲に降灰した火山灰であることを確認した。 【鬼界葛原テフラ(K-Tz)】約9万5千年前に薩摩半島から約50km南の大隅海峡にある鬼界カルデラから噴出した広域テフラのこと。日本列島各地に降下した。 【大山倉吉テフラ(DKP)】約5万年前に鳥取県にある大山火山から噴出した軽石層のこと。鳥取県下だけでなく、北陸、信州、北関東の各地で検出されている。 テフラとは火山性の砕屑物(火山灰、軽石、火山礫など)の総称 |
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OSL年代分析 | 光ルミネッセンス(OSL:Optically Stimulated Luminescence)による年代測定。堆積物中の鉱物が自然放射線から受けた痕跡から地層の年代を測定する方法。 | |
鉱物脈法 | 鉱物脈法とは、断層と鉱物脈との接触関係を解析して、断層の活動と鉱物脈の形成順序や鉱物脈の形成環境等を把握することによって、断層の活動時期を評価する方法。 | 鉱物脈法 |